近年増えているといわれているのが家族葬です。
多くの参拝者を呼ばず、家族や親族など限られた者だけで静かに故人を送る葬儀となります。
この家族葬においては、宗教儀式を省いた、宗教のとらわれない葬儀を選ぶことができます。
宗教のとらわれない葬儀を行うメリットやデメリット、また注意点に関して解説していきましょう。
家族葬の形式に決まりはない
家族や親族のみで故人を送る家族葬に関して、定められた形式というものはありません。
日本の家庭の場合、仏式の葬儀を執り行うケースが多いため、遺族側から何も提案をしなければ、家族葬も仏式の葬儀をベースに考えられるケースが多いかと思います。
しかし、葬儀会社に宗教にこだわらない葬儀をしたいと伝えれば、宗教儀式のない葬儀を行うことは可能です。
宗教にとらわれない家族葬を行うメリット
宗教にとらわれない葬儀を行うメリットに関して解説していきます。
・自分たちの希望した葬儀が行える
宗教にとらわれない、宗教儀式も省いた家族葬は、自分たちで自由に設計できるというメリットがあります。
どのようなことをして、どのような形で故人を送るかということを提案できますので、自分たちらしい、そして故人の方に寄り添った葬儀を執り行えるでしょう。
もちろん自由な葬儀とは言え、葬儀会場にはそれぞれできることと対応できないことがあります。
こうした点は考慮したうえで、周辺に迷惑をかけないように配慮しながら計画を立てるようにしましょう。
・宗教者に支払う金銭が不要
葬儀に僧侶などの宗教者を呼び、お経を挙げてもらうなどの場合、当然それに対するお布施などの金銭が必要です。
しかし、宗教儀式を排除する場合、こうした金銭は不要です。
経済面でもある程度のメリットが考えられます。
宗教にとらわれない家族葬を行うデメリット
宗教にとらわれない家族葬というのは、従来あまり見かけない形式の葬儀ということになります。
そのためデメリットも考えられますので、この点も解説していきましょう。
・葬式後の菩提寺との付き合いに支障が出るケースがある
葬儀を宗教にとらわれずに挙げるということは、宗教者を呼ばずに葬儀を行う形になります。
しかし、親族の中には、葬儀は良くても四十九日法要や一周忌、三回忌といった法要は菩提寺でと考える方も少なくありません。
しかし、葬儀に呼ばれなかったことで、菩提寺の僧侶との関係が悪化し、こうした後の法要時にトラブルが発生する可能性があります。
こうしたトラブルが発生しないよう、事前にきちんとした説明が必要になります。
宗教にとらわれない家族葬を行う際の注意点
宗教にとらわれない家族葬を行う場合、考えておかなければいけない注意点がいくつかあります。
そんな注意点に関して解説していきます。
・親族から理解を得る
宗教にこだわらない葬儀を行うという場合、親族からも理解を得る必要があります。
親族に信心深い方がいる場合などは、宗教儀式を省くということが理解できないというケースもあるかと思います。
こうした方も含め、参列していただく親族の方、また参列はできないものの故人を偲びたいと考えてくださる親族一同に、しっかりと意図を説明し、理解してもらうようにするのがおすすめです。
・菩提寺などへの対応が必要
多くのご家庭には菩提寺となる寺社があるかと思います。
先祖代々世話になっている菩提寺がある場合、その菩提寺への対応も必要となります。
菩提寺の僧侶の方も、故人を送るためにお経をあげたいと考えて下さっているかもしれません。
宗教儀式を省いた葬儀を行うということは、その厚意を無視する形になりかねません。
事前にしっかり宗教のとらわれない家族葬を行う意図を説明し、理解を得る必要があるでしょう。
・葬儀会社としっかり打ち合わせを行う
宗教にこだわらない家族葬に形式はありません。
どのような流れで進め、どのように故人を送るかという点に関しては、葬儀会社としっかり打ち合わせをする必要があります。
葬儀会社で対応できるものに関しては依頼し、できないものに関しては自分たちで用意するというのが基本です。
宗教のとらわれない家族葬を希望するのであれば、宗教にとらわれない家族葬の経験が多い葬儀会社を選ぶのがおすすめです。
まとめ
日本のご家庭の場合、仏式の葬儀を執り行われるケースが多いかと思います。
しかし、葬儀の形式に決まりはなく、もちろん家族葬においても、決まった形式というものはありません。
遺族の方が望むのであれば、宗教にとらわれない家族葬で故人を送ることは可能です。
宗教にとらわれない家族葬を行うメリットは、自分たちらしい形で故人を送ることができることです。
一方デメリットは、菩提寺によっては、後のトラブルが発生しかねない点です。
宗教にとらわれない家族葬を行うのであれば、こうした自由な形式の葬儀にも対応してくれる葬儀会社を選ぶのが重要です。
信頼できる葬儀会社を見つけ、自分たちらしい葬儀を実現しましょう。
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